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【公開】指定管理者の事業計画書を作成する方法【効率UP】

事業計画書作成方法事業計画書作成

指定管理者の事業計画書の作成って難しくないですか? 

いざ、事業計画書を作成しようとパソコンの前に座っても、初めての人には書き方が分からないのは当然です。
そういう僕も何から手をつけたらいいか分からなくて、1日中ただパソコンと膨大な公募資料を眺めていただけの時もありました。(上司から相当叱られましたがw)

そんな僕でも今では事業計画書だけなら3日もあれば作れるようになりました。

シテコさん
シテコさん

提案書といっても事業計画書の様式が決まっていて、平等利用とかサービス向上について考え方を書いてくれと言われても、どうやって作成したらいいか分かりません。
何を書いたらいいか、指定管理者に選ばれている会社はどういう内容で作っているか知りたいです。

この記事は、指定管理者事業計画書の作成を任されたけど、どうやって書いたらいいかわからない人向けの内容です。

指定管理者事業計画書を100冊以上作成してきた僕が実際に使っている提案書の作成方法をご紹介します。

事業計画書の作成準備

募集要項や申請書類を確認する

一般的な企業の事業計画書と違い、指定管理者制度の場合は応募先の自治体から事業計画書に記載する項目が決められています。

この項目が指定管理者を審査する選定基準になるので、しっかりと確認しましょう。

項目は自治体によって違うので、間違ってもどこかで使ったような事業計画書をそのままコピペして提出なんてありえないですよ。

公募資料にある申請書類に事業計画書の様式が含まれていることが多いので、まずはどんなことを事業計画書に書いていく必要があるか理解しておきます。
といっても、事業計画書に書く項目は大体以下の内容に分類されるので、応募することが決まったら、指定様式がなくても早い段階から準備を始めておくことが、指定管理者に選定されるコツだったりします。

  1. 応募の理由
  2. 管理運営の基本方針
  3. 平等利用の確保
  4. 利用者サービス向上
  5. 利用促進策
  6. 自主事業計画
  7. 地域や関係機関との連携体制
  8. 組織体制及び人員配置計画
  9. 人材育成及び研修計画
  10. 緊急時の対応
  11. 個人情報保護、情報公開に関する考え方
  12. 維持管理方法
  13. 管理経費の縮減
  14. 団体の特色、バックアップ体制

10年以上前の本ですが、指定管理者の事業計画書を作成している人は大抵チェックしている参考書籍です。
僕自身もこの本にはかなりお世話になりました。

ネットで公開している事業計画書を探す

行政によっては、指定管理者が提出した事業計画書を公開しているところもあります。

鳥取県や神奈川県、横浜市では指定管理者が提出した事業計画書を公開していたりするので、目を通しておくのをお勧めします。

間違っても、丸パクリはNGですよw

他社が提出した事業計画書をマネして作ったとしても、プレゼンテーションで「その根拠は?」と突っ込まれて確実に後悔します。

他社の事業計画書の内容や提案方法を参考にして、独自の事業計画書を作っていきましょう。

こちらの記事では、自治体が公開している事業計画書をまとめています。
600施設以上の事業計画書を紹介していますので、どの施設の応募を検討していても参考にすることができます。

ネタは現場に落ちている

指定管理者の提案書を作るなら、応募する施設を見ないことには始まりません。

たまに営業が現場説明会に参加しただけで、提案書は全く施設に行ったこともない人が作ったりする会社もありますが、ありえないですね。

応募施設に行ってみると、「現指定管理者スタッフの愛想がない」とか「広いロビーなのに、椅子がないから立ち話しているな」とか、事業計画書の作成に使えるネタがたくさん落ちています。

僕が事業計画書を作るときは、必ず施設に行って利用して体感しています。

プレゼンの時にも、実際に利用してみて〜と話を展開することもできるし、行かない理由はありません。

現地説明会に参加するときのポイントをまとめましたので、こちらの記事もご覧ください。

議会答弁で施設の問題を把握する

議会会議録で施設の答弁をチェックしてみましょう。

施設によっては、今の指定管理者に対して改善を求めている議員さんが質問していたり、公募資料だけでは読み取れない施設の問題など、思いがけない情報を見つけることができることもあります。

会議録検索システムを導入している議会ホームページがあれば、「施設名」「指定管理者名」で検索すると、あっという間に情報を集められます。

以下のサイト(地方議会議事録検索)のように、全国の議会議事録を検索できるWebサイトの活用もおすすめです。

chiholog 地方議会議事録検索
地方議会議事録検索サービスchihologでは、全国の地方議会議事録の横断検索サービスを提供しています。

情報公開請求してライバル会社の提案書を分析

応募まで6ヶ月ほど時間があるなら、現指定管理者の事業計画書を読んでおくのがおすすめです。

でもどうやって手に入れるか分かりますか?
何か悪いことするとか…

いえいえ、実は合法的に手に入れる方法ががあるんです。

情報公開請求ってご存知ですか?

住民が行政に対して税金がちゃんと使われているかチェックするためのものですが、この制度を利用すると現指定管理者の事業計画書を手に入れることができます。

ただし、全て非公開にされたり、個人情報や企業ノウハウなどを黒塗りされて残りは全て公開とか、自治体によって公開範囲の考え方が大きく違うので、注意が必要です。

いずれにしても、他社の指定管理者事業計画書の丸パクリは悪質なので絶対やめましょう。

事業計画書の作成手順

その①まず理念を決めよう

事業計画書を作成するにあたり、闇雲に書き始めるのはおすすめしません。

この方法だと事業計画書全体にストーリー性がなく、指定管理者になってどうしていきたいのか熱意が全く伝わりません。

まずは応募する施設を指定管理者としてどのようにしたいのか理想を決めましょう。

僕がおすすめする理念の考え方は、自分が施設をどうしたいか思いつく限り紙に書いていきます。

その中から、施設の設置目的や行政の計画、これまで自身が施設のリサーチをしてきて分かった指定管理者に求められていることを鑑みて、一番近いものを理念として定めるといいですね。

1つの言葉だけでなく、言葉同士をつなげたりすると、より理念に深みがでますよ。

その②目標を決めよう

理念が決まったら、どうしたらその理念が達成されたと客観的に判断してもらえるのか考えます。

僕の場合ですと、利用者数や満足度調査の結果など明確な数字を目標としてあげることが多いですね。

抽象的な目標だと理念と区別つかなくなってしまうので、数字を使って具体的に示すことが大切です。

事業計画書の内容が目標達成のための計画であることが、数字で表すことによって選定委員にも分かりやすく伝えることができます。

その③応募施設の現状把握

理念と目標が決まったら、次は応募施設の現状を洗いざらい分析していきましょう。

この時に、事業計画書に記載を求められている項目ごとにまとめていくと後々に事業計画書として整理しやすくなります。

あと、目標や理念に対して、現在応募先施設はどのような状態であるかを理解することで、次のステップに進みやすくなります。

現状を把握するには、立てた目標と比較してみて、指定管理者施設がどのように取り組んでいるのかという視点でまとめていくと捗ります。

例えば年間利用者数を今より10%増やすことを目標とした場合、今の指定管理者が一番力を入れているのは自主事業で開催しているスポーツ教室だと仮説します。
そこから、教室の内容は?料金は?参加人数は?定員に対して参加率は?と集めた資料や公募資料からできる限り詳細にまとめていきましょう。

まとめていくと、なぜこのような結果となったのかと仮説が生まれてくると思いますが、それは次のステップでまとめていきます。

その④課題のリストアップ

応募施設の現状や実績をまとめていくと、いくつか仮説が考えとして出てきます。

それをまとめたり、どんな課題があるか思いつく限りリストアップしましょう。

ここで役立つのが、応募施設に足を運んで得た情報や収集した口コミなどの利用者の声です。

例えば利用者数を今より10%増やすことを目標にしたのであれば、なぜ今はこの利用者数だったのかを客観的に捉えて分析していきます。

その⑤課題を解決できる提案をまとめる

理念→目標→現状→課題とリストアップしてくると、この時点で指定管理者として何を提案して取り組んだらいいか、自分の中でイメージ出来ているはずです。

それは、すでにあなたの会社で取り組んでいることで、容易に解決できるものもあれば、新たなアイデアが必要なこともあります。

企画段階では、固定概念にとらわれず柔軟な発想で提案をリストアップしていきます。

いくつかリストアップした企画提案を1つだけでなく、掛け合わせることで、素晴らしい提案が生まれることもあります。

その⑥根拠をまとめる

提案したい取り組みがまとまったら、最後にどうしてこの提案が課題を解決することができるのかをまとめます。

指定管理者事業計画書の場合は、他施設での改善実績を書いていくのが一番選定委員に伝わります。

プレゼンの時に、「この取り組みを実施した実績はありますか?」は、もはや選定委員から質問される定番です。

まったく、初めて行う取り組みの場合は、できる限り数字的な根拠を使って、いかにこの取り組みが応募施設で意味があるのかを論理的に説明しましょう。

補足:デザインは読みやすさ重視

とにかく事業計画書は見やすく、読みやすく作成することが大切です。

指定管理者の事業計画書が完成すると100ページ以上のボリュームになります。
これ自分が指定管理者の選定委員だったら、しっかり全部読めますか?

応募団体が1社ならまだしも、案件によっては3社以上の事業計画書を読まないといけないことを考えるとゾッとしますね。

たくさん文字が書いてある事業計画書より、図表や写真も入れながら文字間や行間が整っている方が選定委員が読んでくれていて、プレゼンの時も積極的に事業計画書に関する質問をしてくれるようになります。

僕は事業計画書の項目ごとに3つほど、選定委員に覚えておいてもらいたい提案を冒頭にピックアップして書くように工夫しています。

これをするようになってから、今までプレゼンで話したことしか選定委員からの質問がなかったのが、事業計画書に書いた内容を質問してくれるようになりました。

指定様式がある場合でも、項目が同じであれば、独自様式で事業計画書を作成するのを認めてくれる自治体が大半です。

自治体の様式だとエクセルで作られていることもあって、僕のようにワードで作っていく人の場合はとっても作りにくいので、独自様式で作成してもOKか必ず質問しています。

事業計画書を作成する

その①作成フローで収集した情報をまとめる

ここまでの手順で指定管理者の事業計画書を作成する準備が整いました。
あとは、項目ごとに内容をまとめていきましょう。

僕が作る事業計画書は以下の構成とする場合が多いです。

要点
基本的な考え方(理念や目標)
現状分析と課題提起
取組・改善提案

まず要点には、項目の中でこれだけは選定委員に覚えておいてもらいたいことを冒頭にまとめて書きます。
たくさん書きすぎると逆効果なので、多くても3つまでにしておきます。

次に、項目に対する会社としての理念や考え方、項目に対して取り組んできたことを書いていきます。
ここで、関係する取り組み事例の写真などを数点貼り付けすると、文字を読みたくない選定委員は写真をみて、応募団体がちゃんと項目に対して取り組んでいる実績があるんだと判断してくれます。

つづいて、施設の現状と課題について書いていきます。
言葉だけだと分かりづらいので、表でまとめたり、現状の写真などを使うと良いでしょう。
最後に、課題を解決できる改善提案を書いていきます。

細かいことを1つづつ書いていくと、全体的にダラダラした事業計画書になってしまうので、ある程度分類分けして書いていくと読みやすいです。

その②文章アドバイスツールを活用する。

事業計画書を一生懸命作成しても、言い回しが偏ってしまったり、誰かに読んでもらった時に、「これってどういう意味?」と言われた経験ありませんか?

でも、自分で一から読み直しても、自分が書いている文章なので読み流してしまいますし、いい言葉がないかと考えていても、時間だけがただ過ぎてしまいます。
そんなときは、文章作成のアドバイスツール【文賢】を使うのがおすすめです。

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【文賢】は上場企業、中小企業、個人事業主、教育機関、アーティストの方まで、さまざまな方にお使いいただいている文章作成アドバイスツールです

読みやすさや言い回し、誤字脱字のチェックもしてくれるので、事業計画書の作成効率が良くなります。

文賢の詳細はこちら

まとめ

公募資料や他社の事業計画書で情報を収集

応募施設の分析→目標、課題、改善策をまとめる

要点をまとめて事業計画書を作成する

今回の記事では、指定管理者事業計画書の作成方法について紹介してきました。

僕自身も初めて担当したときは、提案書すら作ったことがなくて、何から手をつけたらいいか分かりませんでした。
見よう見まねで、それっぽい事業計画書を作っていましたが、今見返すと恥ずかしくなるような出来栄えでしたが、当時はそれが自分の限界でした。

でも、指定管理者制度が導入されて15年が経過して、選定委員も色々な事業計画書を見るようになって、本当に良い指定管理者を選ぶようになっています。

負けない事業計画書を作成して、指定管理者施設の受注率をあげていきましょう。

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